僕とコードとブルーハワイ

omega (@equal_001) の日記

VJを始めて3年目、今年からきちんと出演料を貰うことにしました。

VJはとても楽しいし没頭できる趣味の一つだけど、どうしても無償でやり続けることの限界を感じてしまった。


理由の一つは、やっぱりお金がかかること。
私がVJを始めるにあたって準備したものは以下:

  • VJ用ソフトウェア(VDMX)
  • MIDIコン機材(nanoKONTROL Studio)
  • 素材作成用ソフトウェア(Adobe 各種)
  • 既製素材
  • macbook pro
  • Apple純正 USB-C Digital AV Multiportアダプタ
  • HDMIケーブル

ほどんど買い切りのモノだけど、消耗品なのでいつかは買い替えが必要となる。素材作成用ソフトウェアは月額支払い。
素材はデジタルなので劣化しないけど、何度も顔を合わせる人もいるパーティーで同じビジュアルを使い続けるわけにもいかない。単純に飽きるし音楽のトレンドやイロに合わせて映像も変遷していくと思っているので、手持ち素材のアップデートは必要。

こんな感じでVJ環境を作るのにも維持するのにもわりとコストがかかっていて、機材も拘り始めるとそれなりに金が飛ぶ。バイクよりは遥かに安いけど...。
たまに仕事とか関係なく個人でローランドのビデオスイッチャーを持っているVJさんがいて凄いなと思うけど、私はそこまでは用意できないかなぁという感じ。
もちろん持っていると現場で重宝されるけど、そこは各人のポリシー等で変わるし持っていない人はダメとかはないと考えてる。



二つ目は、時間がかかること。
毎回イベントや出演するDJさんがかける音楽ジャンルに合わせて素材を用意したり自分で素材を作成したりするんだけど、これがちゃんとやろうとするとめちゃくちゃ時間がかかる。
初見のDJさんの場合、MIXを聴いたりして雰囲気を頭に入れておくんだけども、これをやるとやらないとでは当日の対応度が格段に変わるんですよね。
(最近はジャンルごとに素材をフォルダリングしているから準備が楽になったけど、最初は整理するのが結構大変だった・・・。)
あとはDJ名のロゴを作って出してほしいという依頼も多い。大体は当日にサクッと作るけど、こだわりのあるDJさんだとフォント指定とかが入ったりする。
やっぱりメインじゃなくても登場をカッコよく演出したいので、DJ名と組み合わせて流す映像もその人に合いそうだなという素材を選定しておいたりもする。

準備だけでもわりと時間がかかっていて、当日は当日で大体イベント開始の1時間から30分まえには現場入り、VJプレイ時間、移動時間含めると6-7時間が飛ぶ。
「趣味レベルでやってるから」「無償でもいいから現場にでたい」という姿勢はやる気があって素敵やなとは思うけど、プロではないとはいえコストかけてやった分のほんの少しくらいは還元されてほしい。

特に私なんかは他の趣味も仕事もあるから毎週どこかのクラブへ行くモチベーションは無いし、無償でも絶対に出演したい!という気持ちは今はないというのもある。
出演料が発生するならお断りというのであればそれで全然問題なくて、寧ろハッキリとお互い納得する形で関われるのは良いことだなーと思う。



とはいえ自分から「そろそろ出演料貰おう!」となったわけではなくて、プロの先輩VJさんに「ちゃんと報酬を貰ってやった方が責任も出てくるし、ちゃんとやろうって気持ちになれるよ」と言われたのが大きな後押しになった。
その時は趣味レベルだしお金貰うなんてできないですと返したのだけども、「それでも少しでもいいから貰いなさい、気持ちが変わってくるから。それにこの業界はそろそろ無償でやることが当たり前の世界から抜け出さないと。良い後続が育たなくなってしまう。」と言われ、暫く考え続けて今の結論に至った。
実際、出演料をもらうようになってからプロのVJ動画を真剣に分析するようになったり、設備が無いなりにどう工夫したら近しい演出ができるかなとか色々試すようになった。少しずつ確実にやれることが増えているなーと実感する。

あのとき背中を押してくれた先輩VJさんには本当に感謝しかない...。(-人-)



今年から自分が主催のイベントをやり始めたんだけども、お店からのバックが無くても一定の出演料(現金に抵抗がある人にはお酒やフードで還元)をお渡しするようにしている。
DJもVJも時間とお金をかけて素材をかき集め、スキルを持ってしてその場で作品にしてくれているわけで。中にはDJをするのが本当に好きで、曲を買うために食費を削ってる学生さんとかもいたりするんですよね・・・。そういう人達に支えられてイベントは成立しているのでやはり何かしらの形で還元すべきだと思っている。
早く人気イベントにしてみんなに還元できるようになりたいなぁ。